- 加算2イの追加的措置で数える480回は、在宅患者訪問薬剤管理指導料の1、緊急訪問、緊急時等共同指導料、単一建物居住者が1人の居宅療養管理指導費などの合計で、在宅患者訪問薬剤管理指導料等に占める割合にかかわらず480回以上です(通知)。
- 加算2イを算定するときは、該当する保険薬局の区分と患者の状態を、調剤報酬明細書の摘要欄に記載します。
背景:通知は令和8年5月29日に訂正された
算定要件を定める留意事項通知(令和8年3月5日付の保医発0305第6号)は、令和8年5月29日付の事務連絡「令和8年度診療報酬改定関連通知及び官報掲載事項の一部訂正について」で訂正されています。この事務連絡の別添3(調剤報酬点数表に関する事項)に、在宅薬学総合体制加算の訂正後の記載があります。改定概要の資料にも「0529訂正」の注記があります。
出典: 厚生労働省保険局医療課の事務連絡(令和8年5月29日)別添3、疑義解釈資料の送付について(その7)(令和8年5月29日)、疑義解釈資料の送付について(その12)(令和8年9月2日)(確認日 2026-10-22)。
通知の記載(調剤基本料の9 在宅薬学総合体制加算)
| 項 | 内容 |
|---|---|
| (1) 加算1 | 在宅患者に対する薬学的管理及び指導を行うにつき必要な体制が整備されているとして、厚生労働大臣が定める施設基準に適合するものとして地方厚生(支)局長に届け出た保険薬局において、在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料または居宅療養管理指導費・介護予防居宅療養管理指導費を算定する患者等が提出する処方箋を受け付けて調剤を行った場合に算定できる |
| (2) 加算2 | 在宅患者に対する高度な薬学的管理及び指導を行うために必要な体制が整備されており、かつ高度な薬学的管理及び指導に係る十分な実績を有するものとして届け出た保険薬局において、同じ処方箋を受け付けて調剤を行った場合であって、単一建物診療患者が1人または単一建物居住者が1人の場合はイ、それ以外の場合はロを算定できる |
| (7) 加算2イの特例 | 次のア または イ に該当する保険薬局において、ウ または エ の患者で、在宅患者訪問薬剤管理指導料等を算定するものが提出する処方箋を受け付けて調剤を行う場合は、単一建物診療患者数・単一建物居住者数にかかわらず、加算2のイを算定できる |
| (8) 摘要欄 | 加算2のイの算定にあたっては、算定しようとする保険薬局が(7)のア または イ のいずれに該当するかを、調剤報酬明細書の摘要欄に記載する。また、算定対象の患者が(7)のウ または エ のうちいずれの状態に該当するかも、摘要欄に記載する |
(7)アの480回に数える算定項目
(7)アは、加算1の届出を行った保険薬局のうち、直近1年間における次の算定回数の合計が、在宅患者訪問薬剤管理指導料等に占める割合にかかわらず、計480回以上であるものです。
- 在宅患者訪問薬剤管理指導料の1
- 在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料
- 在宅患者緊急時等共同指導料
- 単一建物居住者が1人の場合の居宅療養管理指導費(薬局の薬剤師が行うものに限り、情報通信機器を用いるものを除く)
- 介護予防居宅療養管理指導費(薬局の薬剤師が行うものに限り、情報通信機器を用いるものを除く)
在宅協力薬局として連携した場合(同一グループ薬局に対して業務を実施した場合を除く)と、同等の業務を行った場合の回数も含みます。(7)イは、加算2の届出を行った保険薬局です。
(7)ウ・エの患者(別表第8の2・第8の3)
ウは、特掲診療料の施設基準等の別表第8の2(在宅時医学総合管理料及び施設入居時等医学総合管理料に規定する状態の患者)に該当する患者です。疾患(末期の悪性腫瘍、スモン、指定難病、後天性免疫不全症候群、脊髄損傷、真皮を越える褥瘡)と、状態(在宅自己連続携行式腹膜灌流、在宅血液透析、在宅酸素療法、在宅中心静脈栄養法、在宅成分栄養経管栄養法、在宅自己導尿、在宅人工呼吸、植込型脳・脊髄刺激装置による疼痛管理、肺高血圧症でプロスタグランジンI2製剤を投与されている状態、気管切開、気管カニューレの使用、ドレーンチューブまたは留置カテーテルの使用、人工肛門または人工膀胱の設置)が挙げられています。
エは、別表第8の3(在宅時医学総合管理料の注10に該当する状態)の患者です。通知の記載は次のとおりです。
| 状態 | 通知の定義 |
|---|---|
| 要介護3以上の状態またはこれに準ずる状態 | 介護保険法の要介護状態区分における要介護3・4・5、または障害者総合支援法の障害支援区分において障害支援区分2以上と認定されている状態 |
| 認知症の状態 | 日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが見られ、介護を必要とする認知症の状態。医師が「認知症高齢者の日常生活自立度」におけるランクIII以上と診断した状態 |
| 頻回の訪問看護を受けている状態 | 週1回以上訪問看護を受けている状態 |
| 訪問診療または訪問看護において処置を受けている状態 | 注射または喀痰吸引、経管栄養等の処置(一部の処置を除く)を受けている状態 |
| 特定施設等看護職員が配置された施設に入居し、医師の指示を受けた看護職員による処置を受けている状態 | 特定施設、認知症対応型共同生活介護事業所、特別養護老人ホーム、障害者支援施設等に入居・入所する患者で、医師による文書での指示を受け、施設に配置された看護職員による注射または処置を受けている状態 |
| 麻薬の投薬を受けている状態 | 医師から麻薬の投薬を受けている状態 |
| その他、関係機関との調整等のために訪問診療を行う医師による特別な医学管理を必要とする状態 | ①脳性麻痺、先天性心疾患、小児慢性特定疾病などの15歳未満の患者、②出生時の体重が1,500g未満であった1歳未満の患者、③「超重症児(者)・準超重症児(者)の判定基準」の判定スコアが10以上である患者、④家族等が注射・喀痰吸引・経管栄養等の処置を行っている患者 |
「頻回の訪問看護」は、改定概要では「月4回以上」、通知では「週1回以上訪問看護を受けている状態」と書かれています。算定の可否の判断には、通知の本文を使ってください。
疑義解釈資料の記載
| 資料 | 問答の要旨 |
|---|---|
| その7(令和8年5月29日)問2 | 通知(7)ウの別表第8の2に該当する患者は、医科点数表の次の算定項目に該当する。在宅時医学総合管理料1のイ(1)、1のロ(1)、2のイ、3のイ、施設入居時等医学総合管理料1のイ(1)、1のロ(1)、2のイ、3のイ |
| その7(令和8年5月29日)問3 | 通知(7)エの別表第8の3に該当する患者は、医科点数表の次の算定項目に該当する。在宅時医学総合管理料の「注10」に規定する包括的支援加算、施設入居時等医学総合管理料の「注5」の規定により準用する在宅時医学総合管理料の「注10」に規定する包括的支援加算 |
| その12(令和8年9月2日)問5 | 施設基準(保医発0305第8号 第95の2(4))の「常勤換算で3名以上の保険薬剤師が勤務し、原則として開局時間中は2名以上の薬剤師が常駐」は、原則として開局時間中は2名以上の常駐が必要。ただし、週45時間以上(このうち平日は8時間以上、土曜日または日曜日は一定時間以上。祝日のある週は除く)、2名以上の薬剤師が常駐する保険薬局で、保険薬局以外の場所にいる薬剤師が在宅患者の急変等に対応可能な体制を整備し、かつ保険薬局内の薬剤師が処方箋を受け付ける体制を確保している場合は、一部の時間帯について、常駐する薬剤師が1名であっても差し支えない |
読み方
加算2のイを算定する薬局は、摘要欄に、保険薬局の区分((7)のア または イ)と患者の状態(ウ または エ)を記載します。
480回の対象になる算定項目は、在宅患者訪問薬剤管理指導料の1などに限られます。薬局の算定回数のすべてではありません。
加算の点数と施設基準は在宅薬学総合体制加算の点数と施設基準、追加的措置の概要は加算2イの追加的措置にあります。
確認していないこと
通知の(3)〜(6)(略)、令和8年度の様式87の3の5の記載要領は、このページでは読んでいません。施設基準の届出通知(保医発0305第8号)の第95は、点数と施設基準のページに載せました。疑義解釈資料は、厚生労働省の一覧にある令和8年9月25日のその13までの14本(その2の一部訂正を含む)の本文を取得して「在宅薬学」「在薬総」の語を探し、この加算の問答はその7とその12だけでした(確認日 2026-10-23)。語を含まない問答に、加算の取扱いが間接的に載っている可能性は、読み切っていません。
よくある質問
加算2イの480回には、何を数えますか。
通知(7)アで、在宅患者訪問薬剤管理指導料の1、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料、単一建物居住者が1人の場合の居宅療養管理指導費(薬局の薬剤師が行うもの。情報通信機器を用いるものを除く)、介護予防居宅療養管理指導費の直近1年間の算定回数の合計です。在宅協力薬局として連携した場合などの回数も含みます。
加算2イを算定するとき、レセプトに何を書きますか。
通知(8)で、調剤報酬明細書の摘要欄に、薬局が(7)のア(加算1の届出で480回以上)またはイ(加算2の届出)のどちらに該当するかと、患者が(7)のウまたはエのどの状態に該当するかを記載します。
薬剤師は、開局時間中ずっと2名必要ですか。
疑義解釈(その12)問5で、原則として開局時間中は2名以上の常駐が必要です。週45時間以上2名以上が常駐するなど一定の条件を満たし、薬局外の薬剤師が急変等に対応できる体制を整備し、薬局内の薬剤師が処方箋を受け付ける体制を確保している場合は、一部の時間帯は1名でも差し支えないとされています。
「頻回の訪問看護」は、月何回の訪問看護ですか。
通知では、週1回以上訪問看護を受けている状態です。改定概要の資料には「月4回以上」とも書かれているため、算定の判断には通知の本文を使ってください。