在宅薬学総合体制加算2イの追加的措置(令和8年度改定)

確認日 2026-10-22

  • 個人宅以外(高齢者施設等)でも、加算1を届け出た薬局のうち個人宅の算定が直近1年間で480回以上あり、加算2を届け出ていれば、重症度の高い患者などへの訪問でイ(100点)を算定できます。

背景:なぜ追加的措置があるか

令和8年度改定で、加算2のイ(個人宅、100点)とロ(個人宅以外、50点)が分かれました。改定概要は、個人宅以外(高齢者施設等)でも重症度の高い患者等に訪問薬剤指導を実施している保険薬局の取組が後退することを防ぐ観点から、追加的措置を設けると説明しています。

出典: 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】」(確認日 2026-10-22。資料の注記に「保医発0305第6号 0529訂正」とあります)。

追加的措置の要件

区分内容
施設要件①加算1を届け出ている保険薬局のうち、個人宅の患者に対する訪問薬剤管理指導または居宅療養管理指導に係る算定回数が、直近1年間で480回以上
施設要件②加算2を届け出ている保険薬局
算定要件次のいずれかに該当する患者から、訪問薬剤管理指導または居宅療養管理指導に係る処方箋を受け付けて調剤を実施したとき: 重症度の高い患者(特掲診療料の施設基準等 別表第8の2)、包括的支援加算の対象患者(同 別表第8の3)

追加的措置の施設要件には、加算2の要件である「訪問薬剤指導の実績のうち個人宅等の占める割合」は要さないとされています。

重症度の高い患者(別表第8の2)

改定概要に載る対象は次のとおりです。

  • 疾患: 末期の悪性腫瘍、スモン、指定難病、後天性免疫不全症候群、脊髄損傷、真皮を越える褥瘡
  • 状態: 在宅自己連続携行式腹膜灌流、在宅血液透析、在宅酸素療法、在宅中心静脈栄養法、在宅成分栄養経管栄養法、在宅自己導尿、在宅人工呼吸、植込型脳・脊髄刺激装置による疼痛管理、肺高血圧症でプロスタグランジンI2製剤を投与されている状態、気管切開、気管カニューレの使用、ドレーンチューブまたは留置カテーテルの使用、人工肛門または人工膀胱の設置

包括的支援加算の対象患者(別表第8の3)

次のいずれかに該当する患者です(改定概要の記載)。

  1. 要介護3以上に相当する患者
  2. 認知症高齢者の日常生活自立度でランクIII以上の患者
  3. 頻回の訪問看護を受けている患者(改定概要は「月4回以上」、通知は「週1回以上訪問看護を受けている状態」と記載。通知の記載)
  4. 訪問診療時または訪問看護時に、注射や処置を行っている患者
  5. 特定施設等の入居者の場合には、医師の指示を受けて、看護師が痰の吸引や経管栄養の管理等の処置を行っている患者
  6. 麻薬の投薬を受けている患者
  7. 医師の指導管理のもと、家族等が処置を行っている患者等、関係機関等との連携のために特に重点的な支援が必要な患者

読み方

追加的措置は、加算2を届け出ていることが前提です。加算1だけの薬局は対象外です。

加算1の薬局が個人宅の算定を480回以上に伸ばしても、加算2の届出が別に必要です。

全国の加算2の届出薬局数は都道府県別の届出薬局数で確認できます。

確認していないこと

告示(特掲診療料の施設基準等)の原文は、このページでは読んでいません。通知の記載は通知の記載と疑義解釈にあります。算定の可否は、原文と管轄の厚生局に確認してください。

よくある質問

加算2のイは、個人宅だけが対象ですか。

改定概要では、一定の要件を満たす場合は個人宅以外でもイ(100点)を算定できる追加的措置があります。施設要件は、加算1を届け出ている薬局のうち個人宅の算定回数が直近1年間で480回以上であること、加算2を届け出ていることです。算定要件として、重症度の高い患者または包括的支援加算の対象患者から処方箋を受け付けて調剤を実施する必要があります。

追加的措置を使うと、個人宅の割合の要件は不要になりますか。

改定概要の記載では、追加的措置の施設要件に、加算2の要件である「訪問薬剤指導の実績のうち個人宅等の占める割合」は要さないとされています。

包括的支援加算の対象患者には、どんな人が含まれますか。

要介護3以上に相当する患者、認知症高齢者の日常生活自立度でランクIII以上の患者、頻回の訪問看護を受けている患者、麻薬の投薬を受けている患者などです。全項目は上の一覧と、通知の記載のページにあります。