在宅移行初期管理料の算定要件

確認日 2026-11-04

  • 在宅移行初期管理料は230点で、在宅療養へ移行する予定で服薬管理の支援が必要な患者に、計画的な訪問薬剤管理指導を始める前に薬剤師が患家を訪問して薬学的管理・指導を行った場合の管理料です。
  • 在宅患者訪問薬剤管理指導料などを初めて算定する月かその前月に実施し、初回算定月に1回に限り算定します。外来服薬支援料1は同じ日に算定できません。

点数と算定回数

区分管理料点数算定回数
区分15の8在宅移行初期管理料230点初回算定日の属する月に1回

点数表の注1は、在宅患者訪問薬剤管理指導料の1その他の費用を初めて算定した月に1回に限るとしています。留意事項通知は、その月またはその前月に在宅移行に係る初期管理を実施した場合に、初回算定月に1回算定するとしています。交通費は実費で、患家の負担です。

出典: 厚生労働省 調剤点数表(区分15の8)、留意事項通知(区分15の8の(7)・(10))(確認日 2026-11-04)。

対象になる患者

留意事項通知は、次のアとイを両方満たす患者のうち、薬学的管理の観点から薬剤師が患家を訪問して特に重点的な服薬支援を行う必要があると判断したものを対象としています。

  1. ア 自己による服薬管理が困難などの患者 認知症患者、精神障害者など自己による服薬管理が困難な患者、障害児である18歳未満の患者、6歳未満の乳幼児、末期のがん患者、注射による麻薬の投与が必要な患者です。
  2. イ 医師の指示がある患者 在宅患者訪問薬剤管理指導料(単一建物診療患者が1人の場合)、または居宅療養管理指導費・介護予防居宅療養管理指導費(薬局の薬剤師が行い、単一建物居住者が1人の場合)に係る医師の指示がある患者です。

点数表の注1では、通院が困難な患者で、当該患者の訪問薬剤管理指導を担う薬局として患者が指定する薬局が算定します。在宅協力薬局が実施した場合は算定できません。

出典: 点数表の注1、留意事項通知(区分15の8の(2)・(3)・(8))(確認日 2026-11-04)。

訪問して行う業務と記載

通知は、計画的な訪問薬剤管理指導を始める前の別の日に患家を訪問して、次の業務を行った場合に算定するとしています。

  1. 情報の収集 患者・家族から、服薬状況、居住環境、家族関係など薬学的管理に必要な情報を集めます。
  2. 残薬の確認・整理と服薬管理方法の調整 患家で残薬を確認して整理し、服薬管理の方法を検討・調整します。
  3. 使用する薬剤の調整 ポリファーマシーへの対応や服用回数を減らす観点も踏まえ、必要に応じて医師等と使用する薬剤の内容を調整します。
  4. 多職種との情報共有 在宅療養を担う保険医療機関等の多職種と、在宅での療養に必要な情報を共有します。退院直後の患者では、入院先の処方内容や退院時の指導の情報を使った支援が望ましいとされています。

実施した内容は薬剤服用歴等に記載し、必要に応じて薬学的管理指導計画書を作成・見直します。在宅療養を担う医療機関の医師と居宅介護支援事業者の介護支援専門員には、必要な情報を文書で提供します。この文書提供では服薬情報等提供料を別に算定できません。訪問した日付は、調剤報酬明細書の摘要欄に記載します。

出典: 留意事項通知(区分15の8の(4)・(5)・(6)・(9))(確認日 2026-11-04)。

併算定できないもの

組み合わせ原文の扱い
外来服薬支援料1在宅移行初期管理料を算定した日には算定できない(点数表の注1)。この訪問で行った服薬管理の支援等にも別に算定できない(通知)
服薬情報等提供料医師・介護支援専門員への文書による情報提供には、別に算定できない(通知)
かかりつけ薬剤師訪問加算算定している場合は算定できない(通知)
訪問薬剤管理医師同時指導料(150点)在宅移行初期管理料に係る指導等を同日に行った場合は算定しない(点数表の15の9の注2)
特別調剤基本料B算定している薬局は算定できない(通知)

調剤基本料の注2に規定する薬局(点数表が別に厚生労働大臣が定めるとする薬局)も、算定できません。

出典: 点数表(区分15の8の注1、15の9の注2)、留意事項通知(区分15の8の(5)・(6)・(11)・(12))(確認日 2026-11-04)。

確認していないこと

個別の患者が対象に当たるか、「厚生労働大臣が定める費用」の範囲、届出や調剤報酬明細書の記載の細部は、このページでは扱っていません。算定の可否は、点数表・通知の原文と管轄の厚生局に確認してください。関連する加算は在宅の麻薬管理指導加算、在宅の乳幼児加算と小児特定加算の違い、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料の算定要件にあります。

よくある質問

在宅移行初期管理料は何点ですか。

230点です(調剤点数表 区分15の8)。

何回算定できますか。

初回算定日の属する月に1回です。在宅患者訪問薬剤管理指導料などを初めて算定する月、またはその前月に初期管理を実施した場合に算定します。

外来服薬支援料1と同じ日に算定できますか。

できません。点数表の注1は、在宅移行初期管理料を算定した日には外来服薬支援料1は算定できないとしています。

訪問薬剤管理医師同時指導料と同じ日に算定できますか。

できません。訪問薬剤管理医師同時指導料は、在宅移行初期管理料に係る必要な指導等を同日に行った場合は算定しません。