- 調剤基本料は、調剤基本料1が45点から47点、2が29点から30点、3イが24点から25点、3ロが19点から20点、3ハが35点から37点に引き上げられました。
- バイオ後続品調剤体制加算(50点)と電子的調剤情報連携体制整備加算(8点)が新設され、かかりつけ薬剤師指導料などは廃止されました。
背景:改定の3つの柱
改定概要は、令和8年度調剤報酬改定の主なポイントを、「地域の医薬品供給拠点としての役割を発揮するための評価体系の見直し」「安心・安全で質の高い医療の推進のための薬局・薬剤師業務の対人業務における評価の見直し」「その他(物価・賃金上昇への対応、調剤報酬の簡素化、選定療養など)」に整理しています。
「患者のための薬局ビジョン」(平成27年)の策定後も、処方箋集中率が高い薬局(いわゆる門前薬局)の割合はむしろ増加したと、改定概要は説明しています。調剤基本料の見直しや、都市部への新規出店の抑制は、この状況への対応として位置づけられています。
出典: 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】」(確認日 2026-10-22)。
調剤基本料の点数(現行から改定後)
| 区分 | 現行 | 改定後 |
|---|---|---|
| 調剤基本料1 | 45点 | 47点 |
| 調剤基本料2 | 29点 | 30点 |
| 調剤基本料3イ | 24点 | 25点 |
| 調剤基本料3ロ | 19点 | 20点 |
| 調剤基本料3ハ | 35点 | 37点 |
| 特別調剤基本料A | 5点 | 5点 |
| 特別調剤基本料B | 3点 | 3点 |
改定概要は、面分業推進の観点から調剤基本料1と3ハを引き上げ、令和6年度改定以降の経営環境の悪化を踏まえた緊急対応として、各調剤基本料(特別調剤基本料A・Bを除く)を引き上げたと説明しています。全国の区分別の届出薬局数は調剤基本料の区分別届出薬局数にあります。
新設・廃止・見直しの加算
| 項目 | 内容 | 点数 |
|---|---|---|
| 地域支援・医薬品供給対応体制加算(改称・統合) | 後発医薬品調剤体制加算と地域支援体制加算を統合。後発医薬品調剤体制加算は撤廃 | 27〜67点(加算1〜5の施設基準) |
| 在宅薬学総合体制加算(要件強化・引上げ) | 実績に基づき、在宅訪問を十分に行う体制を評価 | 加算1 30点、加算2 イ100点・ロ50点(加算1・2の施設基準) |
| バイオ後続品調剤体制加算(新設) | バイオ後続品の使用促進の観点から、バイオ後続品を調剤する体制を評価 | 50点(バイオ後続品調剤時) |
| 電子的調剤情報連携体制整備加算(改称・一本化) | 医療DX推進体制整備加算を廃止して一本化し、電子処方箋システムによる重複投薬等チェックを行う体制を評価 | 8点(月に1回) |
| かかりつけ薬剤師指導料・包括管理料 | 廃止。代わりに電話等による患者フォローアップ等の実務を評価 | かかりつけ薬剤師フォローアップ加算50点(新設) |
| 医療情報取得加算 | 廃止 | ― |
| 調剤管理加算 | 廃止(調剤管理料の日数区分も見直し) | ― |
都市部への新規開設の抑制(令和8年6月以降)
令和8年6月以降に新規開設する薬局に、次が適用されます(改定概要)。
- 都市部に立地し、小規模かつ処方箋集中率が高い場合は、調剤基本料2を適用する。
- 門前薬局等立地依存減算(▲15点)。 都市部の門前薬局・密集薬局や、医療モール内薬局で処方箋集中率が高い場合に減算する。
都市部とは、特別区・政令指定都市を指します。ただし、半径500m以内に他の保険薬局が無い地点は除かれます。同一グループの店舗数300以上の区分(調剤基本料3ロ・ハ)は撤廃され、医療モール内の複数の保険医療機関は、処方箋集中率の計算で1つの医療機関とみなされることになりました。
対人業務の見直し(その他)
- 吸入薬指導加算の評価対象に、インフルエンザの吸入薬を追加
- バイオ後続品の品質等に関する説明を実施した場合の評価を設定
- 残薬対策の強化を目的とした要件の見直しと評価の引上げ(処方箋上で、残薬量を勘案した減数調剤を行う旨の指示を可能とする様式の見直し)
- 無菌製剤処理加算の増点対象を15歳未満の小児に拡大
- 夜間休日における調剤の選定療養化
- 在宅患者オンライン薬剤管理指導料と服薬管理指導料との一本化
在宅関連の見直しは在宅患者訪問薬剤管理指導料の見直しにまとめています。
確認していないこと
各加算の算定要件の通知の原文、調剤管理料の日数区分の新旧の点数、薬価・診療報酬全体の改定率の詳細は、このページでは扱っていません。
よくある質問
調剤基本料の点数はいくつ上がりましたか。
調剤基本料1が45点から47点、2が29点から30点、3イが24点から25点、3ロが19点から20点、3ハが35点から37点です。特別調剤基本料A・Bは据え置きです。
バイオ後続品調剤体制加算の点数はいくつですか。
50点です(バイオ後続品調剤時)。令和8年度改定で新設されました。
電子的調剤情報連携体制整備加算は何ですか。
医療DX推進体制整備加算を廃止して一本化した加算で、8点(月に1回)です。電子処方箋システムによる重複投薬等チェックを行う体制の評価が加わりました。
門前薬局等立地依存減算は、既存の薬局にも適用されますか。
改定概要は、令和8年6月以降に新規開設する薬局に適用すると記載しています。既存の薬局への適用は、このページでは確認していません。